WindowsでVPNを設定する際は、サービスから提供されるのがWindows標準の接続情報か、クライアント用のサブスクリプションかをまず確認しましょう。前者はWindowsの標準機能を使い、後者は対応クライアントが必要です。ここではインストール、設定のインポート、接続、動作確認、自動起動の順に進めます。「接続済み」と表示されただけで設定完了とは判断しません。
Windows標準VPNとサブスクリプション対応クライアントの違い
Windowsの「設定 → ネットワークとインターネット → VPN」は、Windowsが対応するVPN接続を設定するための機能です。接続方式、サーバーアドレス、認証情報をサービス側から取得する必要があります。任意のサブスクリプションURLをインポートする場所ではありません。「サーバー名またはアドレス」にURLを貼り付けても、有効な設定にはならないのが一般的です。
サブスクリプション対応クライアントは設定を読み込み、接続先や認証情報、ルールを取得したうえで、ローカルプロキシや仮想ネットワークアダプターを通じて通信を転送します。Shadowsocks、VMess、Trojan、VLESS などのプロトコルには、それぞれ対応するクライアントが必要です。Hysteria2、TUIC も実装要件が異なります。「VPN対応」と書かれているだけで、すべてのプロトコルに対応すると判断することはできません。また、この記事ではVPN73が特定のプロトコルに対応しているとは断定しません。
| 受け取った情報 | 使用する設定方法 | 確認する点 |
|---|---|---|
| Windows標準VPNの接続情報 | Windowsの「設定」にあるVPN | 接続方式、認証方法、サーバーアドレスが一致しているか |
| サブスクリプションURLまたは設定ファイル | サービス指定の対応クライアント | 設定形式、プロトコル、クライアントのバージョンに互換性があるか |
| インポート済みだがアプリで通信できない | クライアントのプロキシ・ルーティング設定 | アプリがシステムプロキシに従うか、仮想ネットワークアダプターが必要か |
クライアントを入手してインストールする
VPN73のWindowsクライアントは、ログイン後に入手できます。クライアントのダウンロードページを開き、説明に従って現在のシステムに合うインストーラーを選んでください。アカウント作成にメールアドレスは不要で、ユーザー名とパスワードを使用します。サブスクリプションの取得にもログインが必要です。検索結果に表示された、提供元の不明なミラーサイトから同名のソフトをダウンロードしないでください。
- Windowsの「設定 → システム → バージョン情報」でシステムの種類を確認し、ダウンロードページにある対応バージョンと照合します。
- ダウンロード後はファイルの提供元を確認してください。セキュリティ警告が表示された場合は、提供元と公開情報を確認し、インストールを続けるためにシステムのセキュリティ機能を無効にしないでください。
- インストールウィザードの案内に従って操作します。管理者権限を求められたら、要求元がダウンロードしたクライアントであることと、その権限がネットワークコンポーネントのインストールに必要かを確認してください。
- 初回起動後、メイン画面、設定メニュー、タスクバーの通知領域にあるアイコンを確認します。ウィンドウを閉じてもアプリが終了するとは限りません。バックグラウンドで動作しているかは別途確認してください。
メニュー名はバージョンによって異なるため、ここでは機能名で説明します。すべてのクライアントに同じボタンがあるとは限りません。通常のプロキシ接続を確認できるまでは、仮想ネットワークアダプター、自動接続、複雑なルールを同時に有効にしないでください。問題が起きたときに原因を特定しにくくなります。
サブスクリプションをインポートして設定を確認する
サブスクリプションURLは、通常のWebページのブックマークとは異なります。接続設定の取得に必要な認証情報が含まれることがあるため、パスワードと同じように管理してください。管理画面にログインして使用するクライアントに合ったURLをコピーし、クライアントの「サブスクリプション」「設定」「インポート」などの項目から追加します。専用のインポートボタンがある場合は、案内に従って起動するアプリを確認してください。
手動で追加する場合は、見分けやすい名前を付け、URL全体を貼り付けて更新します。設定が読み込まれ、接続先一覧が表示され、形式の解析エラーが出なければインポートは成功です。ただし、インポートに成功してもすべての接続先に接続できるとは限らず、システムでプロキシが有効になったとも限りません。
- ✅ サブスクリプションURLが完全で、空白や改行、説明文が混ざっていないことを確認します。
- ✅ インストール時に付属していたサンプルではなく、インポートした設定が有効になっていることを確認します。
- ✅ サブスクリプションの更新が正常に完了したことを確認してから、接続先を選んで接続します。
- ❌ サブスクリプションURLを公開チャットやスクリーンショットに載せたり、オンライン変換ツールに入力したりしないでください。
「解析できません」と表示された場合は、設定形式とクライアントの互換性を確認します。「ダウンロードに失敗しました」と表示された場合は、ローカルネットワーク、URL全体の有無、管理画面のサブスクリプション状態を確認してください。インポートのために、提供元が不明な変換サービスを次々と試すのは避けましょう。認証情報を公開してしまった場合は、管理画面で可能な範囲でサブスクリプションを再発行し、ローカルの設定を更新してください。
接続先とルーティングモードを選ぶ
まず、アクセスしたいWebサイトが利用可能な地域に合わせて出口を選び、応答が安定しているか確認します。地理的に近くてもネットワーク経路が短いとは限らず、クライアントの接続テストだけでWebサイトの利用感を判断することもできません。VPN73の対応範囲は90+か国、210+回線です。実際に選べる接続先は、アカウント内の設定と現在の接続先一覧で確認してください。
IEPL専用線、中継、直結は、通信経路の構成を表すもので、アプリのプロトコル名ではありません。IEPLは通常、専用の国際伝送区間を含みます。中継では入口を経由して出口へ転送し、直結では一般にそのような中継区間を減らします。これらだけでWebサイトにアクセスできるかどうかは決まりません。また、出口IPの属性や混雑時間帯の通信状況も判断できません。
まずはシステムプロキシから試す
「システムプロキシ」を有効にすると、Windowsのプロキシ設定に従うアプリがローカルプロキシを利用します。ただし、すべてのデスクトップアプリがこの設定に従うわけではありません。ルールモードでは通常、ドメインやアドレスに応じて直接接続するか、プロキシを使うかを決めます。グローバルプロキシも、多くの場合はプロキシ経由の通信だけが対象で、PC上のすべての通信が処理されるわけではありません。
必要に応じて仮想ネットワークアダプターモードを有効にする
TUNなどの仮想ネットワークアダプターモードを使うと、より多くのアプリの通信をクライアントに渡せます。ただし、対象範囲はルーティング、除外設定、DNSの設定によって異なります。管理者権限やネットワークコンポーネントが必要な場合があり、企業VPNや他のプロキシソフトと競合する可能性もあります。ブラウザーは正常なのに特定のアプリだけ通信できない場合は、クライアントの説明を確認したうえで、このモードを検討してください。
まずはサービスが提供する標準ルールを維持し、複数のクライアントでシステムプロキシを同時に有効にしないでください。LAN内の機器、社内リソース、プリンターに影響がある場合は、ローカルネットワークへの直接接続ルールを確認します。企業ネットワークを利用する際は組織の接続要件に従い、管理設定を独自に上書きしないでください。
出口、Webサイト、DNSを確認する
実際に使う経路に沿って確認します。接続前の出口を記録し、クライアントを有効にしてからIPアドレス確認ページで変化を調べ、最後に利用したいWebサイトへアクセスしてください。確認は使用予定のブラウザーで行います。ブラウザー、コマンドライン、その他のアプリでは、異なるプロキシ経路を使う場合があります。
- 出口の地域が選択した接続先と一致するか確認します。変化がない場合は、クライアントが通信を転送しているか、ブラウザーがシステムプロキシまたは独自のプロキシ拡張機能を使っているかを確認してください。
- 対象のWebサイトを開き、ログイン後にページを読み込むなど、実際の操作を試します。トップページが開けただけでは、その後のリクエストも正常とは限りません。
- クライアントのログで、ルールの適用状況と接続エラーを確認し、直接接続、プロキシ接続、認証失敗、ドメイン名の名前解決失敗を切り分けます。
- 対象アプリで問題が続く場合は、まずアプリ独自のプロキシ設定を確認し、その後で仮想ネットワークアダプターモードを検討してください。すぐにシステムを再インストールする必要はありません。
DNSの確認では、ドメイン名の問い合わせ先と、その経路が想定どおりかを調べます。ブラウザーの暗号化DNS、Windowsのリゾルバー、クライアントのDNSがそれぞれ名前解決に関わる場合があります。IPアドレス確認で分かるのは、そのリクエストの出口です。それだけではDNS問い合わせがローカルネットワーク経由で送信されていないことを証明できません。
信頼できるDNS検査ツールを使い、結果はクライアントのドキュメントと照らし合わせて判断してください。リゾルバーが別の地域に表示されても、すぐに漏えいと断定することはできません。パブリックリゾルバーが分散した出口を使う場合もあります。確認すべきなのは、本来プロキシ経由にするDNS問い合わせが想定した経路を迂回していないかどうかです。設定を変更したら再テストし、ブラウザーのキャッシュや既存の接続の影響にも注意してください。
自動起動と自動接続を設定する
自動起動、起動後の接続、システムプロキシの復元はそれぞれ異なる機能です。自動起動は通常、Windowsへのログイン後にクライアントを起動する機能で、ログイン前から接続できるという意味ではありません。まず手動で接続と動作確認を済ませてから自動化を有効にすると、再起動後に復元すべき状態を把握できます。
まずクライアントの「システム起動時に実行」などの設定を使い、Windowsの「設定 → アプリ → スタートアップ」またはタスクマネージャーのスタートアップアプリ一覧で状態を確認します。起動後の自動接続に対応している場合は、既定の設定と接続先を確認してください。システムプロキシの復元機能もある場合は、終了時にプロキシ設定を元に戻すかどうかを確認します。
設定後に再起動してログインし、クライアントが起動すること、サブスクリプションの読み込みが完了していること、プロキシの状態が正しいことを確認してから、実際のWebサイトにアクセスします。管理者権限が必要なネットワークモードでは、権限確認の表示が動作に影響する場合があります。ショートカットを追加するだけで自動実行できると決めつけないでください。明確な説明がない場合、タスクスケジューラで権限確認を回避する設定はおすすめしません。
ノートPCでは、スリープからの復帰やネットワーク切り替え後の動作も確認してください。クライアントのプロセスが起動していても、以前の接続が有効とは限りません。必要に応じて再接続して確認しましょう。「接続を保つ」ために、PCを終了する前にクライアントの正常な終了を妨げる必要はありません。
よくあるトラブルと終了後の復旧
接続済みなのにブラウザーでアクセスできない
まずクライアントに実際の接続エラーがないか確認し、現在の設定とルールを見直します。通常のWebサイトも開けない場合は、システムプロキシを一時的に無効にしてローカルネットワークをテストしてください。ローカルネットワークが正常ならプロキシを再度有効にし、項目ごとに確認します。接続先の変更、DNSやルールの変更、TUNの有効化を同時に行うと、効果のあった対処を特定しにくくなります。
クライアント終了後もインターネットに接続できない
クライアントが異常終了すると、ローカルの待ち受け先を指すシステムプロキシ設定だけが残り、待ち受けプログラムが停止していることがあります。まずクライアントを再起動し、プロキシを正常に無効化してください。それでも復旧しない場合は、Windowsの「ネットワークとインターネット → プロキシ」で手動プロキシ設定を確認します。組織管理の端末では、設定を独自に削除せず管理者に確認してください。
サブスクリプションは更新できるのに、対象サイトでアクセスを拒否される
対象プラットフォームの地域ポリシー、アカウントの状態、エラーメッセージを確認してください。出口を変更してもプラットフォームの制限が解除されるとは限らず、地域を頻繁に切り替えると追加認証が求められることもあります。回線の問題と思われる場合は、発生時刻、出口の地域、エラー内容を記録し、管理画面のチケットから問い合わせてください。サブスクリプションの認証情報全体は送信しないでください。
サービスを選ぶ際は、課金方式も確認しましょう。VPN73の月額プランは、利用開始日を基準に毎月データ容量がリセットされます。データパッケージは使い切るまで有効で、期限はありません。30日間の理由を問わない返金に対応しています。具体的な料金と容量はプランページで確認でき、クライアントの接続状態から残量を推測する必要はありません。